2017年12月14日

ピアノと歌の話

私のレッスンでは、弾くことに加えてソルフェージュ、歌うことも重要だと考えています。

なぜソルフェージュが大切なのか。多分、一番想像しやすいのは音感がつくからではないでしょうか。何故音感があると良いのか。実践的な理由として、楽譜を見ながらピアノを弾いていて、自分が違う音を出した時に手元を見ていなくても気付きやすいです。まあ、音感がなくても一音ずれればとんでもない響きになりますので、大抵の子が気付きますけども。それでも、レベルが上がって音の並びが複雑になっていくほど、自分の出している音の高さは耳でわかる方がいいです。

あと、私は導入の子には、しつこくドレミで歌いながら弾いてもらいます。これにも理由がありまして、ピアノを弾く時に頭の中でドレミで歌うくせをつけてもらいたいからです。これをしないと、指づかいだけ見て指を動かしてしまうようになり、楽譜を読まなくなる子が多いんです。自分がドレミ…と歌い、指を1,2,3と動かすことがとても大事で、音と指が脳でつながります。これが読譜力に大きく助けになります。そして実はピアノは、頭でドレミを鳴らさなくても弾けるし、そういう方も多いかと思うのですが。それは、指の動きと感覚で覚えている弾き方になるので、暗譜で人前で弾く際に危うかったりします。予期せぬことが起こりやすい中で、ドレミでも覚えていないと真っ白になりやすいです。

でも…実はソルフェージュの最大の目的は、上記のことではないと思うようになりました。昔の恩師がよく、「ピアノが上手になるから、歌をたくさん歌ってください」と言われていたのですけど。それは、音感などのことよりもむしろ、音楽としてピアノを歌わせる勉強になるからという理由でした。

音楽とは、間違えずにキチンと弾くことではないです。楽しく、美しく、切なく…色んな気持ちをのせて音にすることだと思います。その、気持ちをのせて音にするのに一番身近で簡単なのが声に出して歌うこと。なぜなら私たちは毎日、歌ではないけど言葉を使って、自分の声で色んな表現をしていますよね(^^)。かわいい♪とか、ほんっとに嬉しい…とか、もう、やめてよ!とか。その時に、言いたいことを言う前に息を吸い、一息に話すと思います。ピアノでもそれをやって欲しいんです。でも、楽譜を見て弾くことに必死になりやすい間は、音を鳴らすことが精一杯でそこまで余裕がないので…歌のほうがやってみやすいわけです。

だから歌は音楽の1番の原点なんだろうなと思います。例えばカラオケで熱唱できるということは、立派な音楽があなたの中にあるということなんだと思います(^^)。その感じが、楽器で演奏するときに音の羅列にならずに音楽になっていく原動力で、なによりも大切なことだと私は思います。
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2017年12月06日

クリスマス仕様になりました♪

あっという間に今年も師走で…すっかり寒くなって参りました。日本に帰国してレッスンを始めてほぼ一年になろうかというところですが、お陰様で教室が満員となり、いろんな生徒さんの成長を楽しく見守りながらの恵まれた一年でした(^^)。

ウチには何でも興味を持って破壊する(^^;;、巨漢の猫がおりますので、クリスマスツリーは諦めていたんですけども。ピアノのあるレッスン室は猫を入れないことにしたので、レッスン室なら置ける!と気づきまして、早速飾り付けてみました♪
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写っているのは、生徒さん第一号となってくれたMちゃん。私の弾く童謡を書き取り中です(^。^)。

皆様にも良いクリスマスが訪れますように(^^)。
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2017年11月22日

楽器選び

インドネシアの時に向こうでレッスンさせていただいていたNちゃん(中1)が、一年半ぶりにまた私のところに習いに来てくれることになりました、嬉しい(^^)。

お母様とは色々ざっくばらんにお話させていただける間柄なのですが、Nちゃんは私よりも少し早く本帰国し、中学受験のためにピアノをずっと我慢してきたそうです。そして受験はとっくに終わったのですけども、今度は住環境の壁が。東京の都心に近い賃貸物件は音出し一切NGが多く、お母様もお悩みのご様子で、私もずっと一緒に考えていました。

お母様は昔少しピアノの経験がおありで、音色の違いなどがよくわかる、いい耳をお持ちの方で。帰国してからの楽器選びについて当時ご相談を受けた時、私なりの考えをお伝えしました。

私の考えを先に申し上げますと、デジタルピアノと本物のピアノは、やはり同じではないということです。ピアノはハンマーが弦を打って音が出る楽器で、そのハンマーの打ち方は実はタッチで無限に変化させることができます。それが強弱や千変万化の音色になるんです。そしてデジタルピアノは、録音された音が打鍵の時にセンサーで感知されて、スピーカー又はヘッドホンから出てきます。最近はタッチから強弱まで本当にピアノに近いものもあるのだと思いますが、乱暴に言ってしまえば楽器か電気製品かの違いです。

これは私の感覚なのですが…ピアノは人間、デジピはロボットのようなイメージです。最近は人工知能を駆使した人間に近いアンドロイドも出てきましたけど、人間と会話するか、ロボットと会話するかのような感じがするんです。例えば、ばん!と鍵盤を叩いた場合。ピアノならば、痛い!!という音が出ますが、デジピですとキレイな録音された音が出てしまう。そしてピアノは気難しいけど、いたわるように弾いていくと向こうも応えるような音を出してくれるんです。これが生の楽器です。デジピは、大ホールのスタインウェイの録音を使っているので、どう弾いてもとてもキレイな音が出やすく、自分が上手になったような錯覚に陥りやすいです。そして先生のお宅やホールのピアノを弾いた時に思うような音が出なくて愕然とする…と。ですから私は、やはりピアノをお勧めしたい。

とまあ、理想論はそうなんですけども。さりとて、日本の厳しい音事情を考えると、生の楽器を思い切り演奏できる環境は本当に希少です。ですので、昨今は古いピアノはあまり引き取り手がいないけど、デジピは一瞬にして欲しい人が現れるそうです。生徒さんとお母様は耳もいいし、その違いをよく心得た上でデジピでも良いのでは…と思ったのですが、どうしてもピアノに未練がおありのご様子。

それでは、消音機能付きのサイレントピアノがいいですよ、本物のピアノでもあるし、ヘッドホンにすることも出来ますし。少しお値段はりますけど、これまた必ず欲しい人現れますし。デメリットは…ピアノ内部のアクションに消音センサーを取り付けることで少しピアノに負担がかかると聞いたことがあるような…。私なら、こちらにするかなあ。

そんなこんなで悩まれていたお母様でしたが。Nちゃんがレッスン開始するにあたり、いよいよ楽器を用意せねば…ということで、最後の選択を迫られておいででした。その時にふと、昔使っていたデジピが頭によぎりました…。

20代の10年間、仕事が忙しくてほとんどピアノに触っていなかった私。上京して賃貸物件で実家の生ピアノを持ってくるほど肝座ってませんでしたし。忙しいし、まあいいや…と思ってたら、母と祖母がデジピを買ってくれたのでした。ピアノ弾けなくなったらもったいないから!と。ですけど、なんかピアノと違うし、忙しいし、数ヶ月に一度触ってもらえるかどうか…の気の毒な扱いでしたけど、それでも録音機能を使って1人連弾してみたり、結婚式で演奏頼まれて慌てて練習したり…と、便利なこともあったんです。

私はその後、師匠との出会いもありまして、やはりグランドピアノでなくては!と思いましたので、最終的にこのデジピは手放してしまったのですが。それでも、社会人生活、結婚、香港駐在という、人生の中の十数年をひっそりと私についてきてくれたわけで、スペースさえ許すなら今も一緒なら良かったかなあ…と思い出しました。グランドピアノありますけど、夜間に譜読みしたい時とかですね。

私は、本格的にピアノをやる道を選んだのでこうなりましたけど、一般のピアノ愛好家さんの場合。やはりデジピは便利ですよね。最近は性能もかなりいいみたいだし、お気に入りの一台を持っていれば、どこに移り住んでも場所を選ばず弾けるメリットは大きい。

そしてお母様の結論。ご実家に、子供の頃の古いピアノがまだあるんです…と。いつかそれを使えるようになるまでは、デジピにします!娘が今後、どんな人生を歩んでいくのかはまだわからないけれど、彼女が気にいる一台があれば、それを気の済むまで持ち歩くのも悪くない、そう思いました!と(^^)。明日早速、カワイに行ってみます、その場で買うかはまだわからないけど…とのことでした。

そして。翌日、買いました!!と喜びのご報告が。Nちゃんもお母様も一目惚れの、白木調の美しいデジピでした…お値段からみてもなかなかの高スペックかと。良かった良かった(^^)。なんだか、指導者会員の私の紹介だと伝えて下さったようで、今回の購入にも多少いいことがあったようなんですが、なんと私のところにもこんなものが届きました!
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カレンダーと…これは何??ティッシュかな??と思いきや。

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まさかの源氏パイ!!お菓子でした…これは貴重だわ…(^^;;。

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2017年11月01日

テンポをコントロールする

皆さんは、今弾いている曲の自分の適正テンポをご存知でしょうか?あくまで、「今の段階の」です。私が思う、今の自分の適正テンポとは。
@楽譜通りの音を鳴らせて
A指使いに迷わず
B強弱、フレーズをはっきりさせ
C音楽的に弾ける
ギリギリのテンポです。これって実は、結構遅くなるはずだと思います。

子供達をレッスンしていると、弾けていないのに速く弾こうとすることがあります。そこ、ゆっくり弾いて?と言うと、大体みんな嫌そうな顔するんですよ(^^;;。中には、死ぬほどゆーっくり弾き始めて、どうだっ!て顔する子もいまして。いいね〜、じゃあそれで最後まで弾いてね…と言うのですが、結局もとの速さに戻ったり、わからなくなったり…と、弾けた子はまずいないです。そして、次に来るのが「速くなら弾けるからいいんだもん!!」です。

ですが。必ずゆっくりも弾けなくてはダメだと私は思っています。そして、ゆっくり弾いてみると、おもしろいくらいボロがでてきます。それくらい、私たちは曖昧にピアノを弾いていて、テンポ速ければそれが自然にごまかされて弾けたつもりになりやすいです。つまり、ゆっくり弾くのは速く弾くより難しいです。なので、ゆっくりをキチンと弾ければ、きれいにテンポを上げていくことができるし、暗譜もそれだけしっかりします。いいことづくめです(^^)。

ピアノの場合、ソロであればテンポは好きに設定出来ますが。特に速い曲の場合なんですが、弾きたい速さの少し遅めでも、練習しておいた方がいいです。例えば、本番のピアノの鍵盤が重くて弾きにくい…とか。指先が乾燥してすべる…とか。気持ちよく弾けない環境のことがあります。その場合、速い曲をいつも通りに弾くのは事故りやすいので、少しテンポ落として弾きたいところです。あと、本番は緊張して無意識に速くなりやすいので、落ち着いたテンポバージョンで弾くくらいでちょうどいいです。それでも後から録音聴くと、普通に速いですから(^^;;。でもこれだって、落ち着いたテンポバージョンを練習しておかないと弾けないものです。テンポ落とすって、上げるよりも怖いものなので、その場でいきなりやると失敗しますのでね…。

なので、テンポをコントロールする為には、かなり弾きこんで楽譜を理解していることが必須なので、色々なテンポ練習は、舞台にあげる曲の完成度を上げるのにはオススメだと思います。どんな速さでも弾ける!を目指してみてください(^^)。

2017年09月25日

子供達の最初の壁

ピアノを初めて習う子供達をもう何十人教えてきたか、よく覚えていませんけども(^^;;。実は、導入のレッスンはなかなか大変です。というのも…自分がどのようにしてピアノを弾けるようになったのか、どうやって音符が読めるようになったのか…というのは、どうやって歩くことを、話すことを覚えたのか…ということに似ていて、自分ではよく覚えていないんですよね…。それでも、彼らの立場になって、どうしてわからないのか、どうして出来ないのかを考えなくてはいけません。

私は導入テキストとして、田丸信明さんのぴあのどりーむを使用しています。全部で6冊あるのですが、絵もかわいくて、薄いのですぐに終わり、一冊終わった!という達成感がやる気につながるようで、次の本は何色??とみんなワクワクしています(^^)。

ただ…1つだけ問題があります。それは、3巻までは指使いをふりすぎていることです。大昔、そのまま使っていたら4巻でいきなり弾けなくなった生徒さんがいて原因を突き止めたところ、それまで過剰な指番号を見て音符を読まずに弾いていたことがわかり…以来、私は修正テープで指番号を間引いております。

というわけで、間引き後の楽譜になりますが。
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チビちゃん達の最初の関門、それは右手と左手が違うことをするです。その最初の曲が、このぴあのどりーむ2巻の終わりにでてくる、はげしくあめがふってるよです。

普通に弾かせてみると、たいていの子が。そーー、みーー、ふぁーー、みーー…と、3拍ごとに手をあげてしまうんですね。左手がスタッカート気味にぽんぽん跳ねているので、音が変わる時に一緒に右手も跳ねたくなるんです。

なので私は、譜面には書いてないけど右手の4小節をつなげるレガートで、まず片手で弾いてもらいます。そして左手はスタッカート気味に短めにドを連打…そして、左手はうさぎさんだけど、右手はカメさんだよ、べったりしてるよ…と説明します。

それでも左につられて右手が上がろうとする子は多いです。そうなれば、そーーを弾いてる5の指を私が上から軽く押さえて上がらないようにするのですが、そうすると次のミが弾けない子続出。止まってもいいよ、でも次のミを弾くまでソは離さないで!と促しつつ。頑張ってミを弾きにいったら、私も指を離してあげる感じで、つかませていきます。

それでも苦しそうな子には。左手のことは考えなくていいから、右手のことだけ考えてみて!と。左手はただの同音なんですが、右手より音が多いです。だから、チビちゃん達はそのズラっと並んだ左手のドを弾くことに必死になる子が多い。結果、左手のように右手を切ってしまうわけです。左手は太鼓のように同じ音を叩いてるだけだよー、指に任せておいても大丈夫だよーと、右手に意識を向けさせるだけで弾けるようになる子もいます。

ですが、これでもまだ右手が切れる場合。片手ならレガートに出来ることを確認した上で…。右手を弾きながら、左手は膝の上でぽんぽん!です。ドを弾く!ということに必死すぎる子の場合、カメとウサギまで意識がいかないので一度鍵盤から離れたほうが良く、膝の上で左手がリズム通りにぽんぽんしながら右手を弾くと、イメージが掴めてきます。あとは、ドの連打に変えるだけ。これでうまくいきました(^^)。

別にスラーもかかってませんし、右手上がってもいいじゃないか…と思われるかもしれませんが。ぴあのどりーむ3はもう、左手伴奏、右手メロディーです。それが、伴奏の音が変わるたびに右手がつられて上がってしまうと、メロディラインがいつまでもつなげられないんですね。これまた、過去に別の教材からぴあのどりーむ3へ進めた子がいまして、右手左手どちらも一緒にしかあがらないので、なぜなのか考えたところ。この、はげしくあめがふってるよ…を弾いてなかったからだと気付きました。

というわけで、過去の生徒さんの苦労を教訓に、私の中で絶対やってもらいたい重要ポイントとなった一曲のご紹介でした(^^)。